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技能、善管注意、誠実義務
マネジャーとしての行動規範
マネジャーは誠実性を示すために、倫理規定を実施するものとする。
マネジャーは、自身を任命したビークルに対する善管注意義務に基づき、またそのビークルを通じて投資家のために運営する。通常、投資家はマネジャーの実績、高い評判、誠実性、評価を基に投資の決定を行う。マネジャーは要求された誠実性レベルをもって義務を履行していること、およびビークル、社外役員、投資家代理人、ビークルの外部助言者および投資家との関わりにおいて倫理的に行動していることをビークルおよび投資家に納得させる必要がある。
マネジャーは、ビークルおよび投資家の利益を最大化するように運営していることを確実にするために、従業員、外部助言者、第三者サービスプロバイダーに対して必要とされる統治を行うものとする。
マネジャーは、マネジャーとしての義務を果たすために要求された技能を有していることを投資家に示さなければならない。これには、第三者サービスプロバイダーの利用が含まれることがある。自己評価ツールのセクション3を参照のこと。マネジャーは、人材配置、外部助言者、第三者サービスプロバイダーに関して、特に以下の必要なリソースとともに、要求されるレベルおよび質の専門技術を有していることを期待される。
- 要求されるレベルの経験、資格、技能を有する、適切な訓練を受けた適切な人数の人員。
- 関連する管轄地域における、内部統治の適切なシステムを備え、そのような統治の枠組みの有効性についてマネジャーに定期的に報告を行う、有能な外部助言者および専門サービスプロバイダーへのアクセス。
マネジャーはINREVガイダンスに従うものとする。
マネジャーは、誠実に行動し今後も誠実に行動することを示すために、ビークルの設立時およびその運用期間にわたり、投資家に対してビークルの設立時に必要なデューディリジェンス(INREVのデューディリジェンスプロトコルに従って)を行っており、ビークルは想定リターンを達成する戦略を合法的に採用できることを示すことを期待される。
マネジャーはビークルのために、リスクの特定およびリスクの管理に関する合意された方針を実行し、恒久的なリスク管理機能を定め、維持するものとする。
マネジャーはリスクを早期発見し、タイムリーかつ適切な形でリスクを管理するものとする。マネジャーは潜在的なリスクを早期かつ懸命に特定・監視・管理していることを示すことができなければならない。それを達成するには、マネジャーは求められる専門知識を備えた有能な人員、外部助言者、サービスプロバイダーを確保していなければならない。またマネジャーは内部統治の適切なシステムを実施し、そのような統治の枠組みの有効性の情報が投資家に定期的に提供されるよう取り計らうものとする。自己評価ツールのセクション3を参照のこと。
社外役員としての行動規範
社外役員は投資家の利益の保護を確保するために、適切なレベルの技能を持ち、研修を受け、また外部の助言者やサービスプロバイダーへのアクセスを有していなければならない。
社外役員は関連する問題の最新情報を把握し、ビークルの外部助言者やサービスプロバイダーへのアクセスのために適切な研修を受けているものとする。とりわけ社外役員は、ビークルの外部鑑定人とともに不動産評価に関する事項について協議する機会を持つ必要がある。
社外役員は内部統制、リスク管理、報告の監視を確保するものとする。
社外役員は、マネジャーがビークルの活動を監視する安全なシステムを構築し、タイムリーかつ適切な形でリスクを特定し管理するための適切な内部統治制度がマネジャーによって設けられ、マネジャーが定期的およびタイムリーな形で報告義務を果たしていることを十分に確認するものとする。
社外役員は、必要と判断される場合には、マネジャー、その他の外部助言者、サービスプロバイダー、そして投資家(適切な場合かつマネジャーが不在の場合)と定期的に会合を持つものとする。
社外役員はマネジャー、その他の外部助言者、サービスプロバイダー、そして状況が求める場合は投資家と会合に出席し、投資家の懸案事項について協議することを期待される。自己評価ツールのセクション3を参照のこと。また独立した専門家の助言を必要とする場合もある。社外役員がビークルまたはマネジャーの影響を受けずに行動できるようにするために、とりわけセンシティブな性質の事項について投資家(マネジャーの同席を伴わずに)と自由かつオープンに協議する機会を持つことが必要である。
投資家としての行動規範
投資家は、必要とされる市場経験、技能、専門技術、知識を備えた従業員その他のリソースを雇用するものとする。
投資家は、ビークルのパフォーマンスおよび進捗状況を理解する上で、ビークルまたはマネジャーから適切な情報を入手できる立場にあるために、投資家およびその代表者が適切な研修を受け、関連する動向の最新状況を把握するよう取り計らう必要がある。投資家は、マネジャーによる提案に同意することを求められた場合、懸命に行動し、タイムリーかつ適切な形で対応するものとする。
ビークルの規約には、投資家がビークルに対する義務を果たすことができない状況への対処方法を定めた規定を盛り込むものとする。自己評価ツールのセクション3を参照のこと。
投資家はリスクの特定およびリスクの管理を評価・監視するために懸命に行動するものとする。
投資家は、投資する前に、ビークル戦略が適切であり、報酬と比べてリスクが適切なものであり、マネジャーは期待されるリターンを達成する上で必要な経験とリソース(人的資源、財務資源、情報)を有していることを十分に確認するために必要と考える情報を、マネジャーから入手するものとする。INREVは、デューディリジェンス調査において投資家の助けとなる、投資評価に関する推奨される質問表を公開した。
投資家は社外役員のパフォーマンスを定期的にレビューし、再任を定期的に裁可するものとする。
投資家は、社外役員が投資家の利益を保護する役割を適切に実行していることを十分に確認できるようにし、そのパフォーマンスを毎年評価するものとする。